みなさまから寄せられた感想とメッセージ
■世界で活躍する写真家・山崎エリナさんからのメッセージをいただきした。
この本は人生のバイブル!!
建設は「国作り」国を作る大きな役割を担っていることを深く知ることができる一冊です。
20人の夢追い人たちの建設に立ち向かう情熱、信念、さらには人生をかけた大仕事!
私たちが当たり前に利用し、安全が当たり前と思っている道路、橋、トンネル...土木建造物は土木技術者・土木従事者らの沢山の力と技術によって作られているんだということを改めて感じることができる壮大なストーリーが詰まった一冊。
夢追い人たちから発する言葉は生きる力を注ぎ込んでくださいます。(私の本には付箋がいっぱいです)
「土木のこころ」は人生のバイブルです。
<山崎エリナさんプロフィール>
写真家 兵庫県神戸市出身。1995年渡仏、パリを拠点に3年間の写真活動に専念。
40ヵ国以上を旅して撮影を続け、エッセイを執筆。海外での評価も高く、ポーランドの美術館にて作品収蔵。
第72回アカデミー賞にて名誉賞を受賞した映画監督アンジェイ・ワイダ氏からもその作品を高く評価された。
ダイオウイカで話題になった自然番組・NHKスペシャル「世界初撮影! 深海の超巨大イカ」では、スチールカメラマンとして同行し深海撮影。
2018、19年に「インフラメンテナンス写真展」を福島、仙台、東京ビッグサイト等にて開催。
橋梁、トンネル、道路のメンテナンス現場を撮影した写真集『インフラメンテナンス~日本列島365日、道路はこうして守られている』発刊。
その一連の活動に対して、インフラメンテナンス大賞優秀賞(国交省)を受賞。
写真集に、『アイスランドブルー』(学研)、『サウダージ』(初版 ピエブックス)、『千の風 神戸から』(学研)、『ただいま おかえり』(小学館)、『アンブラッセ~恋人たちのパリ~』(ポプラ社)、『三峯神社』『インフラメンテナンス~日本列島365日、道路はこうして守られている』『Civil Engineers 土木の肖像』(以上、グッドブックス)がある。
土木建設業と山崎エリナさん
https://www.shinko-web.jp/feature/5287/
ブログでも「土木のこころ」を紹介してくださいました。
https://ameblo.jp/yamasakielina/entry-12673091727.html
■Doboku Lab(ドボクラボ)代表/西川貴章さん(早稲田大学学生)にメッセージをいただきました
『土木のこころ』は僕の愛読書です!
僕の大好きな宮本武之輔をはじめ、日本を建設してきたヒーローたちの生きざまが、誇りが、感動が、田村喜子さんの文章で活き活きと蘇る。
昔の人は、こんなに安全で豊かな社会を建設して今に残してくれました。その構造物の一つ一つには、「みんなが安全に暮らせるように」という無数の人々の願いと努力がありました。本書を読むと、まちの風景を見る目が変わり、色んな人に感謝したくなるでしょう。
『僕らは本分を尽くしたよ。あなたはこの人生で何をする?』そう問いかけられている気もします。
必読!!!!!
【土木のこころ、読みました!】ドボクフロンティア 第9回
■「石男くんの建設チャンネル」で「土木のこころ 復刻版」が紹介されました。
「ここで見せろっ!!!土木の力っ!!!」
まさにハートブレイクショット
今の日本に必要なのは「土木のこころ」
各地で起きる異常気象、地震災害
地域を守る一員に是非!土木従事者を入れて頂きたい
土木に携わる者は「地球のレスキュー隊」
この本は日本の礎を築いた20人のチャレンジャー、夢追い人の伝説
文科省は即刻、課題図書にすべきである!!
「土木のこころ」を今こそ日本人に伝えたい
道路、橋、トンネル、線路、港湾……ふだん当りまえに利用している建造物。一見無機質にも見える土木建造物にはそれぞれの「物語」が宿っています。
【著者プロフィール】
田村 喜子(たむら・よしこ)
1932年10月25日、 京都市中京に生まれる。京都府立大学文学部卒業後、都新聞社に入社。その後文筆活動に入る。1982年に『京都インクライン物語』で第1回土木学会著作賞受賞。土木関係をテーマにしたノンフィクションを中心に、数多くの著作を執筆する。日本の土木業界とそこで働く人々の心を愛し、精力的に取材を重ねるその姿は、多くの関係者の心を打った。主な著書に『京都インクライン物語』『北海道浪漫鉄道』『関門とんねる物語』など。2012年3月24日死去。
なぜ、「土木のこころ」を復刻したのか?
本書復刻はある建設会社社長の思いからはじまった。詳しくは、ご本人が本書に寄せた「復刊によせて」をお読みください。
『土木のこころ』復刊に寄せて(寿建設株式会社 森崎英五朗)
私は東北の福島県で、祖父から三代目となる建設会社を営んでいる。
当社の仕事はすべてが「土木」工事である。
私が社長になったのは平成一八年、三七歳のときであった。
当時公共工事に対する世の中の目は厳しく、発注される工事量は毎年減少傾向にあり、年々グラフの線は斜め右に向かって勢いよく下がっていた。加えて多数の汚職事件によるイメージダウン、競争の激化による叩き合いが繰り広げられ、どうやって会社を継続していけばいいのか、各社頭を痛めていた。
当社も、できる限りの手を尽くしてなんとか薄利を出すのが精いっぱいであった。中堅ゼネコンまでも含めた破綻・倒産が続き、新卒者を積極的に採用する同業者もほとんどなかったはずだ。
そんな状況が回復する見通しがない中で、平成二三年三月、東日本大震災が発生した。
福島県には、地震と津波、さらには原子力発電所の事故によって甚大な被害がもたらされ、追い打ちをかけるように七月には会津地方で豪雨災害が発生した。
地元建設業は現場の最前線で必死に復旧・復興対応に取り組む日々が続いた。
以来、約一〇年。全国各地で毎年のように激甚災害が発生、さらに笹子トンネル天井板落下事故により「メンテナンス」の重要性が認識され施策化されるなど、建設業へのニーズは震災以前とは異なり、大きく高まっている。
しかしながらこの状況に反し、人材確保は困難を極めている。
高齢化が進む建設業界への若手入職の取り組みは国を挙げて推し進められているが、なかなか思うようにいかないのが現実だ。当社も同様な悩みを慢性的に抱えている。
若い人たちに建設業に来てもらおうと、「休日の確保」「給与待遇向上」などの対応が急ピッチで進められている。それらは間違いなく必須の条件であろう。
しかし、建設業にとって真に必要なのは、果たして「休日」と「給与」を優先的に求める人材なのだろうかと疑問に思うことがある。
特に土木工事は、地域や社会の基盤をつくり、その機能を維持するための作業が求められる。しかも天候や地域事情などに大きく左右されながら、決められた工期を守らなければならない。
災害時は巡回も含めた長時間の対応もしなければならない。
高品質のモノづくりをしながら、地域を守るという任も背負わなければならないのだ。
この世界に飛び込んでくるには、そういった使命に向き合うことを厭わない「こころ」が必要ではないかと思う。
いや、そこまで崇高な志でなくてもよい。
「でっかい橋をつくってみたい!」
「地域の道路を守る仕事をしたい」
スタートは、少なくともそんな憧れや夢を持って来てほしい。
そんな思いから、若い人たちにそのようなことを感じてもらう「着火剤」はないものかと広く探していたところ、縁あって本書『土木のこころ』に出会った。
「まえがき」を読み、鳥肌が立った。
土木技術のなんたるか、その本質を著者の田村喜子さんは明快に突いていた。
登場する土木技術者として活躍された二〇名それぞれの方が、困難に直面した場面を乗り越えようとして生まれた言葉がたまらなく心に響いた。
社会のために、世の中をよくするために、全力以上の力を出すことを惜しまない「土木のこころ」。これは現代の土木技術者、そしてこれから入職してくる若い人たちに、一番大事な核の部分ではないかと確信した。
読後すぐに多くの人にこの本を読んでほしいと考えたところ、出版社がすでに廃業されており、古書店やネットオークションなどでしか入手できないとわかった。
ならばなんとか復刊できないかと、十数年来親しくしている出版社・現代書林社長の坂本桂一さんに話を持ちかけた。数カ月の検討を経て、令和元年の夏から復刊の許可などに動きはじめたのだが、まるで田村喜子さんに「導かれる」ような縁が次々とつながりはじめた。あれよあれよといううちに、田村さんをよく知る方々を中心とした関係者に出会うことができ、多大なご協力をいただいたことで復刊が実現したのである。
「土木のこころ」は、時を経てもつながるのだと実感した。
本書が、いままで強いスポットライトを浴びることのなかった土木の先輩たちの「こころ」と、それを世に伝えようとした田村喜子さんの「こころ」、そしてこれからの土木の未来をつくっていくであろう次の世代の「こころ」をつなぐ存在となることを願わずにはいられない。
本書は、元の原稿や掲載されていたイラストは当然そのままに、原本になかった注釈や年表、関連書籍紹介、著者・田村喜子さんの略歴(写真入り)、著作一覧なども盛り込んでレイアウトを新たに出版の運びとなった。
今回の復刻のお願いを快諾いただきました著者のご子息であられる田村安様、多くの方の目に留まるよう、帯へのイラスト転載の了解をいただきました福本伸行様、そして今日までの過程で幾多のご協力と激励、応援をいただきました皆様に心よりお礼申し上げます。
復刻の経緯がよくわかる記事
なぜ、あの有名漫画家のイラストが帯に?
2011 年の東日本大震災直後、森崎社⾧のもとに懇意にしていた漫画家・福本伸行氏から激励のメールが届きました。当時、昼夜を問わず被災地復旧の対応をしていた従業員を励ましたいと「現場で働く方々に何かメッセージを」と社長は返信しました。そして届いたのが、本書の帯に使われているイラストだったのです。「ここで見せろ!!!!土木の力!!!」終わりの見えない作業が続く中、このメッセージは現場で働く人たちの大きな励みになりました。
<福本伸行先生の代表作>
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